美容鍼は、美容効果だけでなく体調改善にも効果があることをご存知でしょうか?
鍼灸による不眠症などの睡眠の質改善効果は、WHO(世界保健機構)でも認められています。
美容鍼も同様の効果が期待できます。
この記事では、美容鍼がなぜ睡眠の質を改善できるのか、睡眠の質低下の原因とともに解説します。
睡眠の質低下の原因と美容鍼の効果
自律神経の乱れが睡眠の質を下げる仕組み
自律神経は、心拍数の調整、体温管理、睡眠、血流、消化吸収など、生命維持に不可欠な機能を制御しています。
自律神経は、日中に活動的になる交感神経と、夕方から夜にかけてリラックス時に優位になる副交感神経の2つで構成されています。
自律神経の乱れとは、この2つの神経のバランスが崩れた状態を指します。
睡眠の質低下の主な原因は、夜間に副交感神経が優位になるべき時に交感神経が活発なままであることです。
その結果、体が活動状態のままで眠れなかったり、休んでも疲れが取れないといった状況が生じます。
また、体温調節にも交感神経が関与しているため、交感神経が優位な状態では体温調節が難しくなります。
これにより、手足の冷えや原因不明の発汗など、睡眠を妨げる症状が現れることがあります。
睡眠の質が低下する原因と対策法
睡眠の質低下の主な要因は、ストレスによる自律神経の乱れです。
身体的・精神的ストレスを受けると、体は対応するために交感神経を活性化させます。
長期間または頻繁にストレスにさらされると、交感神経が常に優位になったり、優位になりやすい状態が続きます。
加えて、加齢によって副交感神経の機能が徐々に弱まるため、年齢とともに睡眠が浅く短くなる傾向があります。
不規則な生活リズムや日光を浴びない生活も自律神経のバランスを崩す要因となります。
睡眠の質を改善するための対策として、以下のようなものがあります:
1. ストレス要因の特定と軽減
2. ぬるめのお湯でのゆっくりとした入浴
3. 炭酸泉などによる血流改善
4. 規則正しい生活リズムの維持
5. 適度な日光浴
ただし、仕事上のストレスなど、簡単に解消できない要因もあるかもしれません。
美容鍼施術中にウトウトする人が多い理由
鍼灸治療には、交感神経を抑制し副交感神経を活性化する効果があります。
美容鍼は顔に鍼を打つため、頭皮や顔の神経、ツボを刺激しながら副交感神経を優位にします。
その結果、温泉に入ったかのようなリラックス効果が得られ、自然と眠くなる人も多いのです。
鍼による血流改善と血行促進効果も相まって、体全体が温まり、心身ともにリラックスした状態になります。
美容鍼の効果には以下のようなものがあります:
1. 副交感神経の活性化によるリラックス効果
2. 血流改善と血行促進
3. 肌トラブルの改善
4. 自律神経バランスの調整
施術中に眠くなる方が多いだけでなく、帰宅後にぐっすり眠れたという感想も多く寄せられています。
重要なのは、これらの睡眠の質改善効果が美容鍼の副次的な効果だということです。
美容鍼の主な目的は顔や肌の悩みを改善することにあり、高い美容効果が期待できます。
美容効果と睡眠の質改善、自律神経の調整を同時に行えるのが美容鍼の大きな魅力です。
まとめ
睡眠の質を改善するには、自律神経のバランスを整えることが重要です。
自律神経の乱れは日常的なストレス管理や規則正しい生活で改善できますが、鍼灸や美容鍼を取り入れることでより効果的なケアが可能です。
美容鍼には、リラックス促進効果、血行促進、美容成分の生成促進など、多くのメリットがあります。
そのため、睡眠の質改善だけでなく、顔や肌の悩み、冷え性の改善を希望する方にもおすすめです。
血行促進で体が温まり、副交感神経が活性化するため、美容鍼の施術中に眠ってしまう人も多くいます。
自己ケアの時間が取りにくい方こそ、美容鍼を一度試してみることをおすすめします。
美容効果と良質な睡眠の両方を手に入れる機会になるかもしれません。
執筆者:Beene鍼灸師