肌の新陳代謝をターンオーバーと呼びます。
皮膚の深層から表面に向かって細胞が押し上げられ、古い細胞が垢となって剥がれ落ち、シミやくすみが解消されるプロセスです。
この仕組みにより、肌は潤いや弾力を保ち、外部からのダメージを防いでいます。
ターンオーバーの周期は年齢とともに変化します。若いほど短く、年を重ねるにつれて長くなる傾向があります。
今回は、ターンオーバーについて詳しく解説します。
年齢によるターンオーバー周期の変化
ターンオーバーの周期は年齢とともに長くなります。
10代では約20日、20代で28日前後、30代は40日程度です。40代になると55日ほど、50代で75日、60代では100日近くまで延びることがあります。
個人差はありますが、加齢による周期の延長は避けられません。ターンオーバーが遅くなると、肌トラブルの回復が遅れたり、症状が悪化しやすくなります。
ターンオーバーの乱れ：原因と対策
ターンオーバーの乱れには、加齢以外にも様々な要因があります。
・生活習慣の乱れ
・紫外線の影響
・不適切なスキンケア
・乾燥状態
それぞれの要因について詳しく見ていきましょう。
生活習慣の乱れ
睡眠不足は成長ホルモンの分泌を阻害し、肌のリズムを狂わせます。
就寝後3～4時間は「ゴールデンタイム」と呼ばれる重要な時間帯です。適切な睡眠時間を確保することが大切です。
偏った食生活もターンオーバーに悪影響を与えます。バランスの取れた食事を心がけましょう。
運動不足やストレスも肌のリズムを乱す要因となります。
規則正しい生活習慣を整えることで、ターンオーバーの正常化が期待できます。
紫外線の影響
紫外線は肌に深刻なダメージを与え、ターンオーバーを乱します。
紫外線B波(UV-B)は表皮を焼き、紫外線A波(UV-A)は真皮層にまで達します。UV-Aは室内にも侵入するため、常に注意が必要です。
日常的なUVケアが紫外線対策の基本となります。
不適切なスキンケア
過度な洗顔は肌を傷つけ、ターンオーバーを乱す原因になります。
一方、洗顔不足は毛穴トラブルを招きます。適切な洗顔は1日2回が目安です。
季節に応じて洗顔方法を調整するのも効果的です。
乾燥状態
乾燥はターンオーバーを加速させ、未熟な細胞の産生につながります。これらの細胞は剥がれにくく、肌表面に堆積しやすい特徴があります。
保湿を徹底することが対策の基本です。化粧水で水分を補給し、乳液やクリームで保湿効果を高めましょう。
美容鍼によるターンオーバー調整の仕組み
美容鍼は肌質の改善とターンオーバーの正常化に効果があります。肌に微細な刺激を与えることで、自己治癒力を活性化させます。
美容鍼の特徴は、肌の深層にある真皮層まで作用する点です。線維芽細胞を刺激し、コラーゲンやエラスチンの生成を促進します。
美容鍼はターンオーバーを促進するのではなく、正常なリズムに戻す働きがあります。年齢による制限はありますが、多くの肌トラブルの改善が期待できます。
まとめ
ターンオーバーの仕組みと、それを乱す要因について解説しました。
まずはシミやくすみを作らないことが一番有効ですので、紫外線と乾燥は特に注意が必要です。UVケアと保湿は日常的に行いましょう。
美容鍼は、ターンオーバーを正常化する効果的な方法の一つです。
様々なアプローチを組み合わせて、健康的な肌を目指しましょう。
執筆者：Beene鍼灸師